ノン・スモーカーへの道!



 禁煙しようなんぞ、考えたこともなかった。太るし、便秘になりそうだし、なによりストレスが溜まりかえって身体に悪いと今でも信じている。
 けれど、以前から決心していたことがある。
 300円代になったらやめよう!
 そしてとうとう7月から、我が愛するヴァージニア・スリムは1箱300円という未知の価格帯に突入するのだ。家計を圧迫するのは目にみえている。
 そんなわけで、十数年に亘る喫煙生活に終止符を打つべく、現在夫婦でがんばっちゃっているところなのである。
 もちろん何の武器もなしに長年の習慣と戦うことは出来ない。ニコチン・パッチに頼る他、方法はない。実を言うと、前々から早く禁煙しなさいと口をすっぱくして言っていた、アメリカに住む亭主の叔母がニコチン・パッチ2人分を送ってくれていたのだ。いよいよ決戦の時が来たというわけである。
 この日と決めた週末、ニコチン・パッチを貼って寝る。ところが、ひどい吐き気に襲われ、眠るどころではない。もしかしてと思い外してみると、すぐに気分は良くなった。
 身体に合わないのだろうか、と思ったのだが、これは図体のでかいアメリカ人向けに作られているはず。私には絶対的に大きすぎたのだ。鋏で切って、とりあえずは1/4から始めてみることにした。
 迎えた1日目。朝の習慣というのはなかなか変えられない。コーヒー+煙草の作用により、出勤前に大蛇(注1)を出すのが毎日の決まり事である。胃腸の為だ、1本くらいいいか、と早々に一服。あー、吸っちゃったよ。でもこのおかげで、私はここ数年、便秘知らずなのである。こんな調子で本当にやめられるのだろうか。
 次なる難関は会社である。社内は禁煙なので、ビルの裏口にスモーカーたちが集まる。すでに見知った顔ばかりで、ここでのコミュニケーションも息抜きとなっていたのだ。けれどもさすがのニコチン・パッチ。あまり「吸いたい」という気にならない。ニコチンを吸引したい、というよりもあの空間でリラックスしたい、という気持ちの方が強い。あんまり我慢していると仕事に支障をきたす。仕方あるまい、一服しよう。
 と、まあこんな感じで未だ完全にはやめていないわけだけれど、本数はぐっと減った。1日1箱吸っていたのが5本以内におさまっている。よい傾向だ。完璧なノン・スモーカーとなれた暁には、自分で自分にご褒美をあげちゃおうと思う。
 そんなわけでただいま奮闘中! 禁煙に成功した経験をお持ちの方、これぞというアドバイスがありましたら、ぜひぜひお教えくださいませ。では、続きは追ってお知らせします。


注1:清水ちなみさん編集「おじさん改造講座」他で使われるOLたちの隠語。要するに、うんこのこと。


 

TOPHOMENEXT