The Breakers Hotel




今回は一人旅だし、こじんまりとした、アットホームな宿がいい。
そう考えながら探していたところ、犬と猫が飼われているというホテルを発見。
トラベル・ライター、山下マヌーさんも賞賛する、ザ・ブレイカーズ・ホテル
すぐに申し込み、わんこ&にゃんこと過ごす日々を、待ちわびていました。



うっかりすると見落としてしまいそうな
閑静な佇まいの
ブレーカーズ・ホテル。
けれど一歩入れば南国らしさいっぱい。
ここで飼われているインコたちの
囀りを聞きながら
チェック・イン・カードを記入します。

時刻は午後1時。
掃除さえ済んでいれば、
アーリー・チェックインが可能で、
すぐに部屋に通されました。


リクエスト通り、キッチンとラナイ付の
ツイン・ルームです。
目の前は隣の棟の階段で、
景色はまったく楽しめません。
ラナイでのんびりとくつろぎたいのであれば、
プール・ビューの部屋をリクエストした
ほうがいいでしょう。
キッチンには一通りの調理器具は揃って
いますが、電子レンジと炊飯器はありません。
調味料は塩・胡椒のみ用意されていました。
バス・ルームはバスタブなしのシャワーのみ。
アメニティは石鹸だけです。
ラナイはなかなかの広さです。
日当たり抜群ではありませんが、
椅子に座ってぼけーっとするには十分です。
ブレイカーズにはラナイのない部屋も
いくつかあるようなので、
きちんと前調べをした方がよいです。


部屋から見えるのはサラトガ通り。
昼間はいいのですが、夜は、何かのパーティか!? 
と思うほど、ロコの若者たちが集まっては騒ぎ、
大音響で音楽をかけながら車で通りすぎたり、
と、かなりやかましいです。
私は騒々しい環境の中で眠るのには慣れているので、
あまり苦にならなかったのですが、
そうでない方は寝不足になるかもしれません。




楽しみにしていた犬には会えませんでした。
数年前に他界していたのです。
その代わり、3匹の大きな猫たちに出会いました。
ホワイティミッドナイト
そしてもう一匹巨大なキジトラがいたのですが、
一度見かけたきりでした。
一番ゲストに慣れているのが ホワイティ。
プール・サイドで談笑する人々の周りを
うろちょろする姿を何度も見ました。





赤、オレンジ、黄と、鮮やかなハイビスカスが
小さなプールを囲んでいます。デ
ッキチェアに寝転べば、背の高い椰子の木が
風に揺れ、近隣の高層ホテル群など
気にならぬほど、トロピカルな気分に浸る
ことができます。

日本人も意外と多いのはがっかりしましたが、
殆どが若者のリピーターで、
ハワイを知り尽くした彼らはあまり敷地内には
姿を現しませんでした。
部屋で作った簡単なサンドウィッチ等を、
プールサイドのテーブルで食べている
光景もよく見ました。



人の少ないうちに撮影を、とはりきって早く起きたのですが、
本土のご隠居さまたちは、もっと早起き。
一日中、プールサイドで読書にふける姿が見受けられました。
泳ぐ人はまばら。
けれど夜遅くまでゲストが途切れることはありません。
部屋で作った簡単な食事をプールサイドの
テーブルで食べるのが、
ブレーカーズ流のようです。



プールサイドには小さなダイニングがあります。
奥まっているので、ゲスト以外は入りにくい
かもしれませんが、落ち着いた雰囲気の中、
まさにアメリカ! 
と思わせるワイルドな味をを楽しめます。
ここのカウンターの壁には、
今は亡きわんこの写真が、たくさん貼ってありました。



日も暮れる頃になると、プールサイドの大きな樹に
灯りがともされます。
プールの水面にぼんやりと浮かび上がるオレンジ色の光。
とてもロマンティックな雰囲気の中、
やはりゲストたちが食後のおしゃべりを始めます。
足元にやってきたホワイティに
「あなたもビールをどう、ホワイティ?」
と声をかける老婦人。
なごやかな夜が、静かに過ぎていきます。


ゲスト・ルームの脇には旅人の樹が、
のびのびと葉を広げています。
小さな小さな宿ではありますが、
ここは、その空間をめいっぱい活かして
作り上げたハワイそのもの。
一人旅で気後れすることなく、
快適に過ごせること間違いありません。
チェックアウトを終えると、スタッフが
ゲスト一人一人にレイをかけ、見送ってくれます。


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