ンテンガを出て、メラン港に着いたのは10時ちょっと前。KL行きの飛行機は17:55なので、かなりの余裕がある。
一昨年のレダンの帰りは、もう少し遅い時間ではあったけれど、そのまま放り出されて、時間を潰すのにとても苦労した。
今回はトレンガヌ市内観光付き。
出迎えてくれたガイドさんの車に乗って、いざ出発〜。
彼の名はよくわからない(発音がややこしくてよく聞こえなかった)。

「日本人は、なぜかシュークリームって呼ぶよ」

確かに、そんな感じに聞こえる。
ということで、私たちもシュークリームと呼ぶことにする。

まずは、ドゥヨン島へ。



といっても街から見える距離だし、橋で繋がっているので車で渡れる。
マレーシアでを作っているのは、ここ、トレンガヌ州だけ。
ドゥヨン島の造船所は、この日も政府からのご注文の品(船)を製作中。
設計図は一切なく、代々受け継がれてきた技術だけで造ってしまうというのだから、恐れ入る。
シュークリームが紹介してくれたこの造船所のオーナーはかなりのじーさんで、50年以上前に横浜に住んでいたことがあるのだそう。

「Terima Kashiは、日本語で何ていったっけ? Selamat jalanは?」

と、なつかしそうに話す。
市内から川ひとつ隔てただけなのに、ドゥヨン島とってものどかな田舎町。典型的な東南アジアのカンボン(村)で、ヤギやにわとりがそこら中を闊歩している。こういう風景を見ていると本当に心がなごむ。
造船所以外に見所はないので、じーさんに礼を言って、ドゥヨン島を後にする。

さて、次は楽しみにしていたノア・アルファのバティック工場へ。





曜日だからか、なかなかの賑わい。買い付けに来た人より、やっぱり観光客が多いよう。
天井には、かわいい布がたくさんぶら下がっている。いくつか目をつけ、バティック作りをちょっと見物してから直売のお店の中へ。ここで買うより、セントラルマーケットの方が安いという噂もあったけど、SALE品なんかもあるし、何といっても種類は豊富。サロン用の1枚布だけでなく、巾着袋小物入れなんかもあるので、お土産もここで仕入れていくことにした。
でも、天井にあったものと同じ柄はどこを探してもない。店員さんに聞いてみると、ずっと昔作っていたもので、もう在庫はないんだと。
店にあるのは、以前、セントラルマーケットでしこたま買い込んだものと、似たようなパターンばかり。
物珍しい柄もないので、自分の分は2枚だけ買った。あ〜、ちょっとがっかり。
車に乗る前にトイレに行こうとしたら、バッサーッ! と音がするので何かと思ったら、近くの檻の中で孔雀が羽を広げていた。まさか私に求愛か?! 
覗いてみると、数種類の鳥がいる。敷地内には他にも生け簀があって、大きな魚やナマズが飼われている。レストランもあることだし、ここもちょっとした市民の憩い所になっているのかもしれない。

この後、すぐ近くにある織物工場に寄ってみたらちょうど休み時間だそうで、誰もいない。実際機織りを使っているところを見られないので、ここは切り上げて、次なる目的地はトレンガヌ観光の目玉、フローティング・モスク



いしたことないよー、とは聞いていたけれど、確かに感動に値するまでのものではない。
かといって、大きなモスクが池の中に建っているだけというレベルのものでもなく、なかなか風格のある、きれいなモスク。
周囲は公園になっていて、散歩コースやベンチもあり、トレンガヌに住む人々の憩いの場となっているよう。
池を囲むように生い茂る樹木が暑い陽射しを遮り、なかなか涼しくて気持ちの良い場所です。
このモスクを撮影後、カメラのバッテリーが切れてしまった。

あとで電気屋さんに寄ってもらうことにして、個人経営のバティック工場へ。仕方ないので、ここは携帯で撮影。


だでさえ暑いマレーシア。蝋を溶かした釜がいくつもある上に、冷房なんてもちろん入っていないから、サウナ以上の暑さ
従業員は汗ひとつかかずに黙々と作業をしている。
白い布に型が押され、蝋でなぞられ、色が塗られ、特殊な液体に通す・・・・・・全工程見たわけじゃないから確かなことは言えないけれど、たぶんそんな感じ。
出来上がった布をじっくり見たかったけど、あまりの暑さに、早々と退散。

この後、ランチタイム。お昼ご飯は旅行代金に含まれています。




ュークリームが勤める現地旅行会社に併設されたトラベラーズ・カフェに案内される。
まずはアイス・ティー。ほどなく、ナシゴレンのお皿が運ばれてきた。アヤムゴレン付き。ピリ辛でおいしい♪ これだけかと思っていたら、大盛りのサラダフルーツも。サラダは私の苦手なミックスベジタブルがたっぷり。ちまちまとコーンだけすくって食べる。
ランチタイムは1時間。食べ終わってもすることがないので、退屈だ。
ちょっと足を伸ばそうと、店の外に出ようとしたら、いつの間にか入り口付近で食事をしていたシュークリームが声をかけてきた。隣には眼鏡をかけた小柄でかわいらしい女性が・・・・・・。

「ワタシの婚約者だよ」

と、紹介してくれた。6月に結婚すると言っていたので、今頃、晴れて夫婦になっているかもしれない。
ちなみに職場結婚だそうだ。

ランチ終わって、セントラル・マーケットへ。




リアンとスパイスの匂いに混じって、かすかに潮の香りがする。
ベルジャヤ・レダンへのボートが出るシャバンダー港に隣接したセントラル・マーケット
ここはトレンガンヌ市民の台所。もちろん食料品だけでなく、服や日用品、なんでもここで揃います。



から炎天下を歩いていたおかげで、汗だくで気持ち悪い。どこかで着替えようということで、まずはTシャツを買う。一昨年、鼻息荒げて買い捲ったバティックは、今回は見るだけ・・・・・・に留めようと思ったけれどやっぱり1枚買ってしまった。
あちこちのお店に置いてある、銀メッキのティーセットみたいなやつ、前から気になっていたのだけれど、マレーシアの結婚式で使うものなんだそうだ。
シュークリームに、買わなくていいのかと聞いたところ、

「1回きりだから、借りればいいんだ」

って。イスラム教は奥さんを4人までもてるけど、彼は一生、彼女オンリーのようですね。



てさて、異国には気になる珍しい食べ物がいっぱい。
水をはった洗面器にゴルフボールのようなものが浮いているので、何かと思ったら、海亀の卵だって! もちろん食用。
触れば罰金、持ち帰ったら禁固刑のハワイだったら、どうなるんだろう?
何も買わなくても、見て歩くだけで楽しいマーケット。ここにも猫がたくさんいて、通路のど真ん中で昼寝をしていたりする。
外の通路には堂々と干物が干してあるんだけど、どの猫も素通りしていく。大変お行儀が良い。我が家の猫たちに見習わせたいもの。
シュークリーム曰く、
「尻尾の短い猫は賢いから盗らない。長い猫はアホだから物を盗る」
あの、うちの猫たち、尻尾短いですけど、しっかり盗ります。
セントラル・マーケットを出てもまだ、空港へ行くにはちょっと早いので、トレンガヌ州立博物館へ行くことにした。


場料はRM5。館内は写真撮影禁止で、入り口でカメラを預けなくてはならない。
とにもかくにも広いので、シュークリームの案内で見所だけを巡る。
歴代の大統領の似顔絵を集めた部屋(どこがおもしろいんだろう)、マレーシアに生息する様々な動植物(ホルマリン漬けのヘビはやめてほしい)、伝統工芸から冠婚葬祭まで、コレクションはかなり充実している。
広大な敷地の中には、この博物館以外にも、植物園やハーブ園なんかもあるらしい。
マレーシアの伝統と歴史に興味のある方は、足を運んでみてはいかがでしょう。

こんな感じで、市内観光は終了。
シュークリームとはトレンガヌ空港でお別れ。

「ジューン・ブライドといって、6月に結婚した夫婦は幸せになれるんだよ」

と教えてあげたら、とても喜んでいた。
どうぞお幸せに〜。

ということで、ランテンガ島旅行記、これにて完成。
マレーシア半島東海岸には、いつかまた、きっと来ることがあるでしょう。





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