水面にぽっかり浮かんだ小さなボートが、海面にその影を落している。
そんな眩いほど透明な海に囲まれた島が、マレーシア東海岸にある。
レダン島。 魚にとっても住人にとっても、そこはパラダイス。 ほんの数日間の滞在で瞳の色まで青く染まってしまいそうなほど、 美しい海を見飽きることは、決してない。 けれども、リゾート開発が進み、近い将来、空港が出来るこの島は、どんな風に変わっていくのだろう。アクセスの悪さが、この島の自然と太古の昔と変わらぬ透明度を誇る海を 守ってきたというのに・・・・・・。 せめて島の人々が分けてくれる微笑みだけは、永遠にそこにあって欲しい。 そしていつまでも、私の再訪を待っていて欲しい。 |
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Berjaya Redang Beach Resort
白い砂に刻まれた波の跡。美しい海は波までもが静かで、やさしい。
クアラルンプールから飛行機〜バス〜船と乗り継いで辿り着いたパラダイス。
どうか、いつまでもいつまでもこの島が、この海が、楽園であり続けますように。
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部屋のタイプは全て同じ。 ビーチに近いほどお値段は上がる。 |
シャレーの周りではリスが走り回り、 |
部屋はとても狭い。ベッドが2台と小さなテーブル、あとは冷蔵庫とドレッサー。よく言えばコンパクト。悪く言えば『寝るだけの部屋』。一日中、きれいな海に大はしゃぎした後は、信じられないくらいぐっすりと気持ちよく眠れるもの。余分なものは、いらないのかもしれない。 そんなことよりも、私たちを悩ませたのは、あまり言いたくないけれど、ベッドに巣食うダニ・・・・・・。毎夜、虫除けスプレーをたっぷりつけて、就寝。さあ、明日のことだけ考えて、ゆっくり眠ろう。目覚めれば元気な太陽が、私を待っているから。 |
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泳ぐより、 |
この透明度。 言うことなし。 |
椰子の木々がゲストを見守る プライベート・ビーチ |
永い永い年月をかけ、 滑らかになった岩。 輝く白い砂によく似合う。 |
パラソルの花が咲く、 昼下がりのビーチ。 聞こえてくるのは、波の音だけ。 |
世界一贅沢なお昼寝タイム。 |
白いビーチはパウダー・サンド。太陽の光を反射して眩し過ぎるほど。お昼寝から目覚めたら、シュノーケリングをしよう。海に向かって左側が絶好のポイント。色とりどりの熱帯魚に混じって、ベビー・シャークの姿も見える。何より素晴らしいのは美しい珊瑚たち。
同じ魚に生まれるのなら、こんな海に棲んでみたいもの。 |
魚に生まれてよかったと、 きっと思っているんだろうね。 |
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ハッピー・アワーと同時に、 |
朝から夜まで通いつめたビーチ・バー。飲みほしたビールと同じ分だけ、思い出が出来る。 朝からヘビメタをかける音楽大好きチーフのエディ。日本語を覚えたがったワン君はまだティーンエイジャー。基本的な挨拶を教えてあげると、帰る日までに「オハヨウゴザイマス」だけ言えるようになっていた。 |
左がエディ。 お隣はジャマール君。 |
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ここには毎日、ほぼ同じ顔がカウンターに揃った。世界中の酒飲みがリゾートで集う場所。それがビーチ・バー。皆、陽気で個性的。そんな中で、ずっと気になっていたのは毎日、一人でお昼を食べに来ていた10歳くらいの男の子。お酒を楽しむ大人たちに混じって、ソフト・ドリンクを飲み、ピザを食べる。誰に話し掛けるでもなく、ひたすら黙って、少しばかり居心地悪そうに。ふと目が合って「ハロー」と言ってみると、はにかみながら「ハロー」と返してくれた。今もあの少年は、どこかのリゾートで、海辺でキスを繰り返す両親を尻目に一人、ピザを頬張っているかもしれない。 |
レダンの夜は、 |
幻想的な宵の空。 ゲストが皆、部屋に戻っていく頃、 椰子の木々も眠りにつく。 |
夜がふけると自然、瞼も重くなる。それは、日中いっぱい楽しめた証拠。ビーチ・バーでその日最後のカクテルを飲んだら、あとはゆっくり眠りにつくだけ。 月明かりが闇を縫って、島全体をやさしく照らす。今までも、そしてこれからも、このリゾートはそんな夜を繰り返す。 |
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