-Carribean Rhapsody  vol.2-




New Providence Island,
BAHAMAS

−ブラックジャックはいかが?−
 街中ですれ違う、どうみても小学生くらいの男の子がたちが、堂々と葉巻をふかしている。
 あどけない顔にごつい葉巻はどう見ても似合わないのだけれど、そのアンバランスさは、この島そのものを表わしているかのようだ。
 カリブ屈指のリゾートとして名高い、バハマ・ニュープロビデンス島の裏の顔は、ギャンブルの島でもある。
 日中、ぐうたら過ごした身体に渇をいれて、カジノへ向かう。カード台に座って真剣勝負も束の間、つい頼んでしまったピナ・コラーダがあまりにもおいしくて、おかわり、またおかわり。
 ココナッツの香の甘い誘惑に負け、心奪われている間に、チップもすっかりなくなってしまった。
 こんな居心地の良い島では、誰も本当のギャンブラーにはなれない。
 お金なんかよりずっと心惹かれる、ここには南国ならではの、ゆったりとした、魅惑的な時間が流れているからだ。



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