-Animal Pradise  vol.3-




Cairns, AUSTRALIA

−瞳はファインダー−

 エア・ポケットのような休日が、突然ふってわいた3月の始め。旅に出ない手はないと、あわてて旅行雑誌をめくる。
 グアム・サイパンは既に満席。時差のない近場の南国を探し続け、ようやくケアンズ5日間のコースがとれた。
 オーストラリアは秋。それでも大地をも焦がしてゆくような強い太陽がが肌を射す。
 小さなケアンズの街を散策していると、まず、ビデオが故障する。日本に戻ってからわかったことだけど、カメラのフィルムは二重写しになっていた。
 人はついてない旅というかもしれない。
 けれど後で調べてみると、ケアンズでは3月が最も雨の多い月だという。
「先週はずっと雨だったんだよ」
 ワーキング・ホリデイでこの国やってきたガイドさんが言う。
 結局はラッキーな旅だったと言えるだろう。写真には残らなくても、惚れ惚れするような青空が、今でもしっかりと記憶に焼きついているのだから。



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