Santa Monica, California
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ガイドブックによると、宿泊先のハリウッドからはバスで1時間。けれど、実際には2時間近くかかると地元の方に聞き、タクシーを呼んでもらうことにしました。ロサンゼルスにはタクシーが少なく、帰りが心配ではありましたが、冒険心だけは旺盛な頃だったので、思い切って出かけることに。
そこはアメリカ西海岸特有のとびきり賑やかで明るいビーチ、ではありませんでした。まだ6月でしかも平日。人もまばらで、淋しいくらいの印象。思い描いていた『太陽の街』というイメージはことごとく崩れていきました。


海水は冷たく、やはり泳ぐにはまだ早い時期でした。
温暖な地ではあるけれど、ここは熱帯ではないので、やっぱり四季があります。
日本の同じ時期よりも少し暑いくらい。日光浴を楽しむには十分でしょう。


なんだか拍子抜けしてしまった私たちは、景気づけに一杯飲もうということになりました。ビーチ沿いにはいくつものカフェやバーがあります。適当に目についたバーへ入ってみると、案の定、身分証明書の提示を求められました。海へ行くのにパスポートなんて持ち歩くわけないじゃないですか。すったもんだの挙句、店主が「君たちの言葉を信じるよ」と、ようやくビールを差し出してくれました。


ポップな色調のビーチ・バーでは地元のおじさんたちが宴会中。このおじさんもビールを奢ってくれました。


左のお兄さんはバンドマン。日本のTVの取材を受けたこともあるとか。彼らも大きなピッチャーからビールを注いでくれました。


なんと、結局最初の一杯分しかお金を払わずに済みました。皆が皆、奢ってくれるのです。ニューヨークでもそうでしたが、やはり日本の女性が何の躊躇もなく、ふらふらとバーに入るのは珍しいことなのでしょうか。下心もなく、ただ、「せっかく来たんだから、楽しんでいってくれよ」といった感じで、どこのバーも居心地よく、素敵な経験でした。


すっかり気持ち良くなった私たちは、その後、シーフードをお腹いっぱいに詰め込んでサンタモニカを後にしました。若いからこそ経験できたことばかりで、この日の全ての出来事は、今もとても素敵な思い出として心の中で輝いています。



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