ニッポンの困り者〜新婚さん編〜


 海外の、暑い所限定でよく見かけるのが、チューリップをさかさまにしたような帽子を被っている日本人の女の子。特に新婚さんに多い。あれは一体、何ですか? あんなみっともないものを被ってまで陽に焼けるのを避けるならば、南国なんか、来なけりゃいいじゃん、といつも思う。素肌を晒して、太陽をめいっぱい浴びて、真っ黒になって、日焼けのあとがチクチクと痛んで初めて、ああ、南の島に来たんだなあ、と私なんかは思うのだけれども。
 紫外線が肌に良くないことは知っているし、皮膚癌への影響なんかも考えられているけれど、ほんの数日間の休暇で、そこまで気にするほど健康に害を及ぼすとは思えない。ほんの数週間で肌が白くなってしまう「美白クリーム」なんてものの方がよほど皮膚に悪いんではないか。だって、肌の色素を抜いてるわけでしょ。漂白剤塗ってるのと、同じことではないですか? 太陽で肌を焼くのが危険で、化学的に作られたクリームで肌を白くするのは大丈夫、なんてことあるわけないじゃないですか。
 だから、そんな女のことたちを見ると、往生際が悪いな、と感じてしまう。潔く、日焼けしまくればいいんだ。
 変な帽子と同じ頻度でよく見るのがストッキング。なんで熱帯にストッキングが必要なんだ! 私なんか普段でも余程のことがない限り履かない主義(会社にも履いて行かない。履かずに済むような服装を選ぶ)なので、本当に、本当に不思議に思う。そして南国ストッキング女とセットになっているのが、ポロシャツとキュロット・スカート。
 結婚前も、そしてこれからも読む機会は絶対ないだろうけれど、「結婚情報誌」なるものに、新婚旅行の心得として、こんなことが書いてあるのでは、と想像してしまう。


 1.日差しが強いので帽子は必需品。たたんでしまえる、布製のものを選びましょう。
  2.汗をかくので、ポロシャツがおすすめ。色違いで持ってゆけば、着回しがききます。
  3.お土産選びだけでもかなりの距離を歩くもの。キュロット・スカートが行動しやすく、見た目も涼しげで、マル。
  4.旅先だからと言ってストッキングを履かないなんて。靴擦れを防止し、虫除けにも効果的です。


 なんてね!
 太陽の下では皆子供に返って、素肌・裸足でめいっぱい遊びましょう。せっかくの「休暇」なんですから。
 ちなみに日本人観光客の勘違いファッション・ショーを見るならば、ワイキキのカラカウア大通りがおすすめです。本当にすごいから!



 

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