Prologue
- はじまりはいつもMAS -

トランジットの待ち時間に懲りた、懲りたと言いながら、今回もマイレージ獲得のためにマレーシア航空に乗ってしまった(安いというのもある)。成田-KLはいつも通り気持ちの良いサーヴィスで、なかなか快適だったけれど、KL-マーレ間は往復共に不快きわまりないフライトだった。どこかのダイビングショップの団体がずっと喋り続けてうるさいったらないし、クルーの対応もひどい。まあ、しょっぱなから愚痴を言うのも何なので、このあたりは割愛するとして、ともあれMH189便は定刻通りマーレに到着。
イミグレーションもさほど並ばず、トランクもすぐにピックアップ。そして、空港を出ると、むっとするような熱さと潮の香りを含んだ空気。いつものことだけれど、この空気を吸い込んだ途端、長旅の疲れも吹っ飛んでしまう。風もなく、夜空を仰ぐと星も出ている。心配していた天気も悪くなさそうだ。
これは幸先いいぞ、と、出迎えてくれた現地係員に帰りのチケットを預け、さあー、ボートに乗り込もう! と、はりきっていたら、
「UL便が遅れているので、少し待っていて下さい」
「・・・・・・」
KLで3時間以上のトランジットを経て辿り着いたというのに、直行便の連中を待たなければならないなんて。
1時間後、ようやく顔を揃えたビヤドゥへ向かうゲストは総勢15人。全員、日本人(日本からの到着便が集中する時間帯なので当たり前なのだけれど)。
聞いていた通り、ビヤドゥには日本人が多いようで、ちょっとがっかり。しかしながらこれが後になって、たくさんの素敵な思い出をもたらしてくれることになるとは、この時は考えもしなかった。
日本を発って15時間。スピードボートに乗り込んで、いよいよリゾートに出発です。

暗い海の上の突っ走ること40分。ビヤドゥに降り立つと、早くも歓声が上がる。桟橋のライトの中に浮かび上がる浅瀬の魚たち。この夜はエイもお出迎え!
ウェルカム・ドリンクはヤシの実ジュース。私はこれが苦手で、ちょっと口をつけただけ(早くビールが飲みたい)。日本人スタッフのちえりさんからリゾートの簡単な説明を聞き、木の葉を模ったルーム・キーを手渡され、やっと部屋へと案内される。時刻、すでに午後11時半。冷蔵庫のビールに気づかず、慌ててバーへ走り、缶ビールを手に戻る。荷物を解き、シャワーを浴びたら無事に到着したことに乾杯! でも明日は9時からチェックダイブなのだから、お酒はほどほどにして、ぐっすり寝よう。
こんな風にして、ビヤドゥの日々は始まりました。



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