ルポメ第二弾!
ルポメ撮影に成功して早や3週間。
亭主は未だその姿を拝むことができず、相変わらず私を妄想狂扱いしている。
なぜルポメは亭主の前には姿を現さないのだろう。私はもう十分見たのだから、亭主が帰宅する頃を見計らって街を徘徊してほしいものである。
ところが、その前に私はまたとんでもないものを見てしまった。
先日、スーパーから出たところに、小型犬を連れた男性が立っていた。犬は、これまたポメラニアンである。明るい所から出たので、最初はわからなかった。けれど、足元の犬をよくよく見てみると、色は薄いながらもしっかりとブチブチ模様が入っているではないか!
なんと、2匹目のルポメである!
元祖ルポメよりも少し小さく、まだ仔犬のようだ。色が薄いのはそのせいだろうか。それでも、立派なルポメである。
「いや、実はね、今日、ルポメ第二弾を見たんだよね」
私は亭主にニュー・ルポメの形状を説明した。
まあ、予想はしていたけれど、全く相手にされず、眼科に行った方が良いとのアドバイスまでもらってしまった。
信じようが信じまいが、我が街には少なくとも2匹のルポメがいるのは、確固たる真実なのだ。
けれど、ルポメのことより、亭主が気になるのは近所の犬、ル犬(ルケン)のことなんだそうだ。
この家は去年の末くらいから建て替えを始め、一家は一時期どこかへ引っ越してしまった。ここにはルーと同じ柄の大きな犬(たぶん雑種)がいて、毎朝、道路に面した窓辺でマン・ウォッチングを楽しんでいた。たまに、機嫌が悪いのか、朝っぱらから吠えられることもしばしば。
それでも見慣れたこの犬を、私たちはル犬と呼んで親しんでいたのだ。
最近、ようやく新居の引渡しが行われたようで、一家は戻ってきた様子なのだけれど、ル犬の姿がない。大きな窓は、おそらくル犬のために作られたものだろう。けれど、待てど暮らせど、ル犬は姿を現さない。
何か、あったのだろうか。家の中が片付くまで、どこか別の場所に隠遁しているのだろうか。
かといって面識のないご家族に尋ねるわけにもいかない。
心配だ。
ところで、紛らわしいので、ルポメ第二弾を、元祖ルポメより小さいので『コルポメ』と呼ぶことにした。ル犬情報とともに、続報は追ってお知らせします。
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