たまには猫の話



 すでに10月。今年も忘れるところだった。年に一度、猫のワクチンの季節である。
 私の住む街には動物病院が多い。けれど車を持っていないので、必然的に近い所を選ぶことになる。
 同じ街中で3度も引っ越したので、その都度、病院を代わった。すべてがよいお医者さんとは限らないのは当然のことなれど、これまで通った動物病院は、幸いなことにどれも「あたり」であった。
 今、利用している「Sクリニック」は、隣のマンションの1Fにあった。猫を2匹連れて行くとなると、バスケットを含め、総重量14kgほど。近いにこしたことはない。 ところが、このクリニック、去年のワクチンへ連れて行った直後、500mほど離れた場所に、突然引っ越してしまったのである。
 これにはまいった。その年末、6kgのルー1匹を連れて行くだけで、亭主は息もきれぎれになってしまった。
 さて、ワクチンとなると2匹とも連れて行かねばならないので、とても困っている。1匹づつ持てばいいじゃないか、と言われそうだけれど、私は長年腱鞘炎を患っているので、重い荷物を持つとすぐに腕が悲鳴をあげ、仕事に差し支えてしまう。
 というわけで、猫を詰めたバスケットをさらに大きなバッグに入れ、肩から下げることにした。
 ところでこのワクチンというものの値段ははっきり申し上げて動物病院側の『言い値』である。場所代、と言ってもいいだろう。
 世田谷区にあるSクリニックの場合、3種+白血病予防で1本\12,000ほど。これが地方都市となると\3,000程度で済んでしまうのだから、これはもう間違いなくテナント料込みの値段である。
 2匹で\24,000がふっとんでしまう。原価は数百円なんだろうなー、とつい愚痴をこぼしたくはなるけれど、かわいい息子たちの健康には代えられない。
 ただ、この病院は土日も夜まで診察している。共働きの猫飼いにはありがたい限りである。
 さて、あとは当日、雨が降らないことを祈るだけ。その前にバスケットを見ると逃げ出す猫をしっかりつかまえなくては・・・・・・。
 お気づきの人もいるだろうけれど、私はこのサイトの他にもうひとつ猫ページを作っている。ほとんどほったらかし状態の猫サイト、『猫語講座』もお時間あったら見てください。



 
 

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