こたつで漫画



 読書の秋が過ぎ去って、これからは『こたつで漫画』の季節である。漫画なんて俗悪なものはこの世からなくなってしまった方がいい、と考える人が極少数存在しているのは知っているけれど、私も主人も、その他大勢の方同様、漫画が大好きだ。
 我が家には大きな本棚がないので、通販で専用のボックスを買い、コミックスを収納している。旅のガイドブックや文学書よりも、ずっと高等な扱いなのだ。
 私たち夫婦は当然、性別も世代も違うので、二人が好む漫画も違ってくる。 ちなみに一緒に暮らす際に、お互い色んな物を処分しながらも、最終的に持ち寄った漫画は以下のとおりである。

 私:『あさきゆめみし』『ぼのぼの』『海のオーロラ』『愛してナイト』『動物のお医者さん』『What's Michael?』
 亭主:『NIGHNTEEN』『ツヨシ、しっかりしなさい』『行け! 稲中卓球部』『DEAR BOYS』『バリバリ伝説』『ジパング少年』

 断腸の思いで他の漫画を処分したものの、漫画好きは止まらない。結婚後も漫画は増殖し、今、我が家の収納のキャパシティを脅かしている。
 で、結婚後に買い揃えた漫画は次のとおり。
 『みどりのマキバオー』『ナニワ金融道』『カバチタレ!』『快感フレーズ』『バケツでごはん』
 そして、最近になって母から『サザエさん』全68巻、『いじわるばあさん』全6巻他、長谷川町子さんシリーズを譲り受けてしまった。
 もちろん単行本だけではなく、毎週、漫画雑誌を購読している。
 『ヤング・ジャンプ』『ヤング・マガジン』『ビッグコミック・スピリッツ』

 というわけで、かなり漫画漬けな夫婦なのである。『ぼのぼの』や『DEAR BOYS』はまだ連載しているので今後も増え続けるのは必須。収納に頭悩ます今日この頃である。

 ところで皆さんはかの『サザエさん』のお隣さん、伊佐坂先生一家の漫画があるのをご存知だろうか? 実は『似たもの一家』というタイトルで一巻のみ出版されているのだ。
 伊佐坂先生はもちろん、奥様のおカルさん(名前、知ってた?)、ジンロクさんにウキエさん一家のお話である。 戦後の高度成長期を背景に、サザエさん一家同様、お茶目でおっちょこちょいな伊佐坂家の人々が織り成す、ほのぼのとした生活風景が描かれている。
 おそらく絶版になっているだろうから、中々手に入らない貴重なものなので、大切に保管しておこうと思う。
 
 漫画を馬鹿にしてはいけない。 時にはたった4コマの漫画から、人生を変えるようなセリフを見つけたりもする。
  なぜゆえに『サザエさん』が今もお茶の間を和ませてくれているのだろう。そこには現代の家庭、人間が失いつつあるものが確かにあるからだ。

 愛すべきコミックスたち。漫画好きは、死ぬまでやめられそうにない。

 それにしてもジンロクさんてば、いつになったら大学に受かるんだろう。



 
 

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