何食べる、お正月?



 果たして、お正月の『おせち料理』を楽しみにしている日本の子供っているのだろうか?
 これは昔からずっと疑問に思っていたことなんだけれど、大人になった今も、私は『おせち』、好きではない。あまり好き嫌いのない私が好きではないもののオンパレードだからだ。
 まずは、黒豆。 私は納豆と枝豆、ソラ豆以外の豆類を受けつけない。特に甘く煮た豆が嫌だ。おまけにおせちの黒豆に乗っかっている、うんこみたいな形をした赤い物体、あれは一体何なのだ!?
 次に伊達巻き。
 甘い。おせちはおやつではなく、食事である。なんだか中途半端なデザートという感が拭えず、こいつも嫌いだ。
 なます。
 酢の物らしく、きっぱりと酸っぱく作ればよいのに。これもほんのりと甘い。許せない。
 昆布巻き ああ、これも右に倣えとばかりに、甘い・・・・・・。
 そして、栗きんとん。
 子供のころはこれだけが楽しみだったけれど、お酒を嗜む今となっては邪魔な存在。
 というわけで、『おせち料理』では、せいぜい蒲鉾と煮物くらいしか食べるものがない。だったら、縁起物なのだからそれだけでも作れば良い、と貴方は言うかもしれない。けれど、主婦の方々はご存知のように、年末になるといつもの見慣れた蒲鉾がスーパーから姿を消し、代わって上品な和紙に包まれた御蒲鉾様が、馬鹿みたいな値段で売っているのだ。たかが蒲鉾に700円も800円も出せますか。この物入りの時期に。
 ここまで書けばおわかりのように、当然、我が家ではおせちは作らない。お子ちゃまの味覚と言われればそれまでだけれど、食べたくないものをわざわざ作るつもりもない。
 されどもお雑煮は夫婦揃って大好きなので、これだけは作ることにしている。
 かつお節でしっかり出汁をとったすまし汁に、鶏肉、小松菜、しいたけ、そして竹輪(蒲鉾、高いんだもの)。我が家のお餅は四角。こんがり焼いて器に盛り、おつゆをかけていただく。柚子の皮なんぞを風味づけに加えるのもよい。大量に作って、一週間分くらい食べ続けている。
 そう、お雑煮さえあれば、お正月は過ごせる。飲みすぎて胃がもたれたら、お餅抜きで汁だけ飲むのもよし。

 とりあえず今年は喪中ということでお雑煮も何もないのだけれど、来年も再来年も、ずっと私たち夫婦はお雑煮だけで お正月を過ごすだろう。あとはビールがあれば言うことなし。
 しつこいようだけれどおせち料理って、子供が喜んで食べるようなもの、入ってないよね、うん。

 それでは2003年もよろしくお願いします。 皆様、よいお年をお迎え下さい。



 
 

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