■ ダマイまでの遠い路 ■

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- MASはおいしい -


朝からとても体調が良い。好調過ぎて、機内ではビールと白ワインを次から次へとおかわり。旅の高揚感だけではない。実は、猛暑だった昨日、身体に熱がこもり、夜はひどい頭痛に見舞われ、いつもなら前夜祭とばかりに飲むお酒も我慢して早々に寝てしまったのだ。
機内食のメニューは3月のランカウイの時と同じメニュー。前回はしゃけとパスタを食べたのでチキンのゆず味噌焼きをチョイス。
MASではいつもパンを温いままサービスしてくれるので、これも楽しみのひとつ。でもチキン&ゆず味噌にはちょっと合わないな。

一眠りすると、もうコタキナバル。成田のコンピューター故障のおかげで、クチンまではこちらでチェックイン。その前に外へ出てちょいといっぷく。肌に纏わりつくようなアジアの空気。アジアの匂い。ああ、でも東京の方がずっと暑い! 
国内線のチェックインカウンターへ行くと、「ここじゃない、あっち」と、国際線のカウンターへ行かされる。
なんで? 
この疑問が後に解明する、「遠い路」へのささやかな序章であったのです。



- 謎だらけの入国審査 -

サラワク州へこれから行こうと思う方は、是非とも読んでおいて下さい。
コタキナバルを離陸してわずか、早くも着陸体勢に入る。ミリ経由とは聞いていたけれど、ずいぶん近いな。と思いきや、アナウンスを聞いてみると、まずはラブアン島に寄るらしい。止まること30分。ぞろぞろと人が下り、又乗ってくる。なんだか乗合バスのよう。そして離陸。今度はミリを目指す。これもあっという間。隣に座っていたおばちゃんが、「ここでパスポート・チェックをするのよ」と親切に教えてくれた。
下りた人々の後をついていくと、何やら用紙を渡される。これはマレーシアの入国カードで、すでに書いてコタキナバルでチェックしているじゃないの。でも書けというならば仕方がない、立ちながら記入する。
審査はまず、ゴン太。あらら・・・。パスポート持ったまま、審査官の女性、どこかへ行ってしまう。戻ってきたと思ったら、質問攻め。あせったゴン太に呼ばれて私も行くと、この女性、声が小さすぎて何言ってるのかわからない。かろうじて「buisiness」と「social」が聞き取れる。要は入国の理由。入国カードにもちゃんと「holiday」にチェックしてあるし、holidayだと何度言っても同じ質問を繰り返す。肝を煮やして「holiday」だ「vacation」だ「sightseeing」だ、思いつく限りの単語を並べてようやく通過。
でもおかしい。ゴン太に返されたのは、この時に書いた出入国カードの半券のみ。私にはコタキナバルの時のものもあわせて2枚ある。なんなんだろう、これ。同じ審査官でなぜ違うのか。わからないまま乗り込んで、クチンにようやく到着。意外にあっさりと、税関審査もまったくなく、空港外に出られたのでした。

ミリ空港。アバウトな審査官に要注意! 審査を終えて、再び機内へ
乗り込む時にはすでにお月様が・・・


お出迎えは「ナベさん」という日本人。彼によると、ミリの審査は実にいい加減で、こういうことって、しょっちゅうあるらしい。苦情を入れても全く聞く耳もたずで、私たちのように、サラワク初心者の心をもてあそぶのです。で、初めて知ったんだけど、同じマレーシアでもサラワク州だけは別国扱いで、ダイレクトに入れるのはシンガポールからの直行便のみらしいんですね。だから入国/出国ともに、パスポートにはスタンプが2つづつ、という結果になるんです。聞いてないよ、そんなの。そして、帰りにも同じことが起きるんです。
クチンで出国審査の際、私が提出した2枚の出国カードはとられてしまった。ゴン太はそれしかない1枚をしっかり返された。
クアラルンプールでの出国の際、聞かれたけれど、「クチンでとられた」と言ったら「Oh・・・」とひとことですんなり。本当によくあることなんでしょう。
何が何やらわからないけれど、とにかく「サラワク州は別の国」と、肝に銘じておいて下さい。どっと疲れてしまったた。

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