■ ボルネオの食卓 ■

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- 蟹・かに・カニ -


リゾートの食事はバラエティ豊かという言葉には遠く及ばず、サラワク名物ラクサがある程度で、特に珍しいものはない。ビーチ・リゾートとラグーンのレストランのメニューは共通で、おもしろくもなんともない。
とはいえクチンまで出なければ、周囲にお店なんぞないので、唯一おすすめできるのが「シーフード・レストラン」です。

ホテルのフロントでひとこと、「シーフード・レストラン」と言えば、お迎えを呼んでくれます。走ること15分。海に突き出たテラスには、すでにたくさんのお客さんがいました。


 「海の家」といった風情。
 安くて美味。ビールも豪快に大瓶でくる。

ダマイの夜は蒸すでもなく、寒くもなく、すごく快適です。オン・ザ・ビーチのレストランですから、海風がそれはそれは心地良いのです。サラワク名産の黒胡椒の効いた蟹さんに、早速むしゃぶりつきます。
あれ、イスラム圏なのに、両手使って食っていいんだろうか?
「中国系のお店だからいーんじゃない?」
だいたい、蟹というものを上品に食べるのは無理なんです。紙ナフキンを何枚も使ってたいらげました。(モスリムの方々はどのように蟹を食しているんだろう??)
蟹、魚(レッド・スナッパー丸ごと一匹)、青菜、ビールで1人40RMくらい。
でもやっぱり蟹は蒸して酢で食べるのが一番おいしいですね。よけいな味は要りませんね。
ちなみにここのトイレ、男女兼用です。念のため。



- バーベキュー・バッフェの静寂 -


先に書いたけど、ラグーンにはレストランがひとつしかない。同じところで食べるのは芸がないし、かといってクチンまで飯を食いにわざわざ出かけたくなんかない。シーフード・レストランはもう行ったし、そうなるとビーチ・リゾートの方に行ってみるしかないんですね。どーせ、メニューは代わり映えしないんだろうけど(すっかりひねくれてる)、雰囲気だけでも変えたいし。
で、やってきた夜のビーチ・リゾートではプール・サイドにテーブル席が設けられ、ディナー・タイムが始まっておりました。
これよ、これ! この雰囲気を求めていたの。この際メニューなんかどうでもいい、と席に着く。


 ・・・・・・。
 淋しいよね、人がいないって。


でも、ずいぶんすいてるなあ。ま、そのうち賑わうでしょ。と、焼きたての海老や肉で皿を満たして食べ始めても、一向に客席が埋まる気配はない。しぃぃ〜んとした雰囲気の中、もくもくと食べる。か、悲しすぎる!
これで土曜日の夜だなんて、本気で経営状態の心配をしてしまう。
案の定、次の日はバーベキューはやっていなかった。この2つのリゾートはきっと、中国人が押し寄せる土曜日たった一日の為に、ウィークデイは体力を温存しているのであろう。そうに違いない。


救いのクチン〜これぞアジアの食卓

マレーシアに来たからにはスチーム・ボート♪ 
最後の夜を過ごすのはクチン。ヒルトン・クチンのコンシェルジェに聞いてみると、 「Hornbill Steamboat」を勧められる。
複雑な場所にあるから、タクシーで行けって。で、ホテルの前で待機していたタクシーに乗るとメーターがない。ん? でもヒルトンでしょ、ぼったくりタクシーが出入りできるとは思えない。
走ること数分で、6RM。そりゃ日本円にすれば180円くらいのものだけど、ちょっと高くないですか?
まあ言ってみても始まらないから、とりあえず店の前で降りる。開店準備は整っているように見えるけど、お客さんはまだ誰もいない。店長っぽいおっさんが上半身裸でうちわで扇いで座ってるだけ。
すでに6時。
「何時にオープンですか?」
と聞いてもうんうんと、うなずくだけ
「まだやってないんですか」
と言ってもうなずく。
どっちなんだよー。どうやら英語が通じないらしい。ジェスチャーで食べるまねしてみると、どうぞ、入ってと、やはりジェスチャーで返される。
まずビール。野外の上に鍋ものだから、すぐにぬるくなるだろうとグラスで頼んだのにピッチャーが出てきた。



念願のスチームボート♪
野菜もいっぱい食べよー!
ちょっとあげたら味をしめ、
椅子の下にどっかり腰を据えたトラ猫。
マレーシアの他の地域に比べてボルネオの猫は大きめ。


お鍋は写真の通り、下の鉄板で焼肉もできるます。
材料はバッフェスタイルで、肉、魚、野菜、きのこ、ビーフン、練り物、なんでもござれ。肉と魚は鍋用のものと、焼くために味をつけたもの2種類用意され、冷蔵ケースに入れられている。
タレも自分で配合して好みのものを勝手につくる。スプーンやおたままで大小いろんな種類があって、まるでおもちゃ箱のようで、楽しい。
人気店らしく、徐々にお客さんも増えてきて、あたりがすっかり暗くなる頃には満席状態。今回の旅で、初めて「あー、マレーシアに来たんだなあ」と実感できた最後の夜の食卓でした。



肉も野菜も、練り物までその種類は楽しくなってしまうほど、豊富。



 賑やかなバッフェ。
 味・値段ともに文句ナシ。

場所は・・・・・・。地図、なくしちゃいました。
ホテルのコンシェルジェにでも聞いてみてください。すみません。

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