3度の食事はレセプションに隣接したレストランで食べる。景色は良いけれど食事の内容はあまり嬉々として語れるものではない。 朝は卵かソーセージorハム類、パンは普通の食パンだけ(自分で焼いて食べる)。あとはシリアル、フルーツ、麺類はクァイテオか普通の焼きそば(一度だけこれらの残りを混ぜたのでは? と思われるものがあった。食べたけどね)くらい。 |
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昼と夜はだいぶましになって、パスタや煮込み料理が数種類、サラダやスープもある。 肝心の味はどれも悪くない。 毎回出されたチキンカレーもなかなかのものだったし、トマトソースで煮込んだラムはかなりおいしかった。 ただ、たまに、香草やココナッツミルクをたっぷり使ったものがあって、これはあまり日本人の口には合わないと思う。ありがたいことにパクチーにはあたらなかった。 ちなみにイカのスープのイカはかまぼこです。 |
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ま、種類は少ないけど・・・。ありがたく戴きましょう。 |
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飯なんかより、毎回このレストランに来るのが楽しみだったのは、生まれたばかりの7匹の仔猫に会えること! 到着した日の夕食時、レストランの隅っこのダンボール箱が気になって覗いた亭主が見たものは、うにうにとお母さんのお乳を探って蠢くふわふわの物体! この日が生まれて7日目、しかも7匹ということで、 「今日はラッキー7だ」 と、支配人らしきおじさんが言う。仔猫たちの母猫、マルティナはこの人に一番懐いているようなので、支配人をネコパパと呼ぶことにした。 翌日、仔猫たちの目が開いた。 毎食後、この箱の中を覗き込むのが日課となり、蓋が閉まっている時も、ネコパパが気前良く開けて見せてくれた。 マルティナはとても人懐こく、いつも足元に擦り寄ってきて、時にはゴロンと寝っ転がってお腹を見せたりもする。 一方、仔猫たちの親父は見事な黒猫で、その名もずばり、ブラック。 ロビーの、ゲスト用の椅子に堂々と四肢を伸ばして眠っているところをよく見かけた。マレーシアで見る猫は皆、華奢で小さいんだけれど、この猫はかなり大きくて、雰囲気もふてぶてしい。 かわいいかわいい仔猫たち。あと1ヶ月も後だったら、よちよちと歩き始める姿を見られただろう。でも猫の赤ちゃんなんて、そう滅多に見られるものではない。私にしたって十数年ぶりだったので、いいもの見させていただきました。かわいかったな〜。 |
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ロビーに寝そべるマルティナと堂々たるブラック。 |
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プールサイドには情報通り、小さなビーチ・バーがある。が、日中、そのカウンターの中には誰もいない。 ハッピー・アワーが17時からのようなので、ダイビングを終えて部屋に戻る前に一杯、と思って立ち寄ってみても、まだいない。 仕方なくシャワーを浴びて夕食前に覗いてみたら、ようやくバーテンダーの姿があった。 ハッピー・アワーといっても、他のマレーシアのリゾートのように、いきなり2杯出てきたり、ディスカウントされるというわけではないようで、ちょっとしたおまけがつくだけらしい。 毎回、スイカのジュースやアイスクリームなんかを出してくれたんだけど、ビール飲んでるかたわらで甘い物はなあ・・・・・・。せっかくだから食べたけど。 |
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バーテンダーのSANIとはすぐに打ち解け、 「僕がいない時にお酒が飲みたくなったら、レストランの方を探して。呼んでくれればすぐにくるから」 と言ってくれた。 とは言うものの、どうやらこのビーチ・バーはネコパパの判断ひとつで時間に関係なくオープンしたりクローズしたりしているよう。 カクテルを作れるスタッフはSANIだけにもかかわらず、レストランで人手が足りなければ、彼も借り出される。 バーにゲストがいなければ、 「とっとと店じまいしろ」 というお達しが出る。 ネコパパはゲストには愛想良く、親切だけれど、若いスタッフには厳しいというか、融通がきかないというか、結構、下からは嫌われているとみた。 |
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SANIもバーの仕事の方が好きなようで、毎日現れては大量のビールを飲み漁る私たちと一緒になってポーカーをやったり、煙草を交換したり、メルシンにいる彼女の写真まで見せてくれたりと、日々、楽しい時間を過ごした。 「日本にとても興味がある」 と言うSANIは、たまに素っ頓狂なことを聞いてくる。 「君たちも時々忍者をするの?」 「は?」 (時々忍者をするのかときかれても・・・・・・。) 私は、これはどちらかというとプロフェッショナルな職業だと思っていたんだけれど、どうやら彼はスポーツか遊びの一種と思っているらしい。 強いて説明するなら、スパイといえばわかってもらえるだろうか? でも面倒なので、 「あまり興味ないからやらない」 とだけ答えておいた。 |
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小さなバーだけど、そこかしこにセンスを感じます。 |
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バーの裏手には小さな川が流れていて、ここがイグアナどもの巣窟となっている。 飲んでいる最中もガサガサと藪を掻き分ける音が聞こえてくる。空が少しずつ夕闇に包まれ始め、何種類もの鳥の声が交じり合って、静かな夜のBGMになる。 リゾートで過ごす時の中で、私が一番好きな時間。 心地よい疲れと、自然だけが作り出す音、そして目の前に冷たいビール。 永遠には続かないものだからこそ愛しい時間。 どんなに美しい海が待っていても、やっぱり、お酒の事情があやしいリゾートには、絶対に行けない。 |
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